2006-02-18から1日間の記事一覧

ナサニエル・ホーソーン『緋文字』

二十世紀以前のアメリカ文学の最重要作品の一つといわれる、姦通小説です。胸に(罪の徴である)Aの刺繍をされる女の話。 このAの文字、罪の徴であると同時に彼女が(社会的にはともかく少なくとも町の人の心理的に)受け入れられるにしたがって家庭の徴を…

アーネスト・ヘミングウェイ『日はまた昇る』

というわけで今度はモダニズム。どうでもいいけれどなんでこんなタイトルなんでしょうか*1。禁酒法時代、アメリカを去ってヨーロッパへ行った所謂「失われた世代」の男女の物語。 この小説の面白いところは、紹介する人が主人公(男)とブラッド(女)の関係…

ティム・オブライエン『世界のすべての七月』

ってわけで今度はヴェトナム戦争とそのトラウマ的記憶、お分かりの通りオブライエンです*1。 舞台は2000年、1969年当時の同窓会に集った男女のそれぞれの30年について語られます。それが直接的に戦争をテーマにしたものであってもそうでなくても、トラウマ的…

John Irving, _Setting Free the Bears_

で、「何だかすでに失われているみたいな感じ」&村上春樹つながりということで、最後はアーヴィング。今度映画になるんだっけ(もうなった?)。勿論邦訳も出てますが、何となく原著(実は未だ3/4くらいしか読み終わってないのですが)。 「歴史がすでに…

20060218

今日は学会。最近電車に乗る機会が多くて、往復で二時間も乗っていると一冊くらい本が読めてしまうので個人的に古典強化月刊ということにして色々読んでます。備忘録をかねてここ一週間で読んだ小説のメモを、読んだ順に。超簡潔です。