2006-01-01から1年間の記事一覧

夏雲ではなく夏蜘蛛

リチャード・パワーズ関係の資料を読み返していたら、今年の春にあった村上春樹シンポジウムの基調講演の時のメモが見つかったのだけど、気分転換半分に読んでいるうちに、なんとなく頭の中にスピッツの草野マサムネの声が流れてきて離れない。昔うちの師匠…

Let's hope it's a good one

「ピーターパン症候群」という病気はぼくと同じ1983年にうまれた*1。病気がうまれる、というのはフーコー的な意味で・言説としてうまれるのであって、そこには何かしらの権力と欲望がどうしようもなく絡み合っている。言ってしまえば「我々」(僕のような闘…

私の馬鹿心

友達のmixi日記を見て、無性に苺を入れたシャンパンが欲しくなって西友へ走る。駅前のロータリーで何となく線路のほうを見ると、オレンジの電車が止まっているのが見えた。なぜだか妙に違和感を感じて、数秒経ってから三角屋根の駅舎が完全に取り壊されてい…

Coffe-Milk Crazy

論文執筆と現実逃避の散歩以外何もしていないので、日本語でものを書く感覚を忘れないようになんとなく珈琲のことでも書こうと思う。 最近は紀伊国屋で買った100g430円のウィンナローストを飲んでいる。僕は珈琲のあるなしで読書速度が20〜30%変動するよう…

戦争にはちょっと反対さ

ぼくは、中身のない会話がすきだ。中身のない会話をしているときは、休日の神さまとうまくやれている気がします。休日の神さまは気合の入ったデートの時にはなかなか光臨してくれないくせに、何気ない平日の午後にふっとやってくる(気合の入ったデートなん…

小説の誕生

小説の誕生作者: 保坂和志出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/09/28メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (78件) を見るぼくにとって、保坂和志を読むことは翻訳をすることに似ている。いや、この人の日本語が読みにくいとかそういうこと…

Simians, Cyborgs, and Women

Simians, Cyborgs and Women: The Reinvention of Nature作者: Donna J. Haraway出版社/メーカー: Free Assn Books発売日: 1996/07/01メディア: ペーパーバック購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る再読。というか細かいところ(免疫学…

フロイトと非ヨーロッパ人

フロイトと非‐ヨーロッパ人作者: エドワード・W・サイード,長原豊出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2003/10/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見るフロイトのテクストを読み返すサイードを、我々はなぜ読み返すのだろうか? それは─訳者あとが…

欲しいものを全部言いなよ

休日。午前9時帰宅、11時に電話を受けて半時間ほど話したあとまた寝て、本屋とスタバを巡って小沢健二とcabaretmodernと曽我部恵一をききながら半身浴をしてまた眠った。ライフ・イズ・ソー・スリーピィ(いや、俺がか)。

宣伝とか。

読んでないし読める予定もないけれど、気になる新刊。愛蔵版 グレート・ギャツビー作者: フランシス・スコットフィッツジェラルド,村上春樹,Francis Scott Fitzgerald出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/11/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1…

熱心に考え

エドワード・サイード (シリーズ現代思想ガイドブック)作者: ビルアシュクロフト,パルアルワリア,Bill Ashcroft,Pal Ahluwalia,大橋洋一出版社/メーカー: 青土社発売日: 2005/10/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (16件) を見る友人が…

誰かにとって特別だった君を

何年か前のクリスマスに、友人から「All is fair in love and war(恋と戦争においては全てが正当化される)」と書かれたもらったクリスマス・カードをもらったことがある。彼としては「お前もうちょっと頑張れよ!」的なつもりだったのだろうか(全く余計な…

The Last Day of 2006

その日を過ぎると時間そのものがなくなってしまうような、秋の一日。ケーキを食べたり一年ぶりくらいのコンサートに行ったりカレーを食べたりする。The Sense of an Ending: Studies in the Theory of Fiction : With a New Epilogue作者: Frank Kermode出版…

Unweaving the Humanbeing

アキ。学園祭。 佐藤真監督「エドワード・サイード Out of Place」の上映会+講演会を見に行こうと思ったら、起きたらあれれの午後二時半。上映会は終わっているけれど、パネリストの話だけ聞きに行く。サバティカル(サバ!)の最中のはずが、この講演会の…

If You Can Bounce High

彼 これらの言葉を読んで、僕はなんていうか本当に不謹慎だけどうらやましかったんだ、僕が死んだら誰かこんなことを書いてくれるだろうかって 彼女 私が書くよ。私は君の恋人でもソウルメイトでもないけれど、でもそうではない関係の大事な友達として、書く…

Unspoiled Monsters

叶えられた祈り (新潮文庫)作者: トルーマンカポーティ,Truman Capote,川本三郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/07/28メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 14回この商品を含むブログ (48件) を見る「叶えられなかった祈りより、叶えられた祈りのうえによ…

I wear your golden ring inside

友人にまるで十八歳みたいなメールを送る。酔っ払っていたので削除してくれ、とまるで情けない言い訳をすると、「送られたメールは私のものだ」とまるでデリダみたいなことを言われる。これだから文科系の連中は、と、思いつつ、自分や誰かが発した言葉がど…

左利きになりたかった

ここを読んでる友人と吉祥寺に行く。 16h0@くぐつ亭。とんとんと地下へ階段を下りていくと、怪しげな洞窟めいた店に(壁のプラスチックぶりが「カリブの海賊」的)。各々自分の本を読む「ひとり読書会(二人)」敢行。友人、レモンティ。僕、キンモクセイの…

20061026

ゼミ。たのしい。 The Great Gatsbyはギャツビーの童貞臭さがたまらないよなあ、とか思いながら帰ったらなんか不思議なサイトからトラバが来ていて、多分広告なので見ないで削除した(キンケイドのところで色々ヘンな言葉が出ているせいだと思うけれど)。け…

シカとサバとユリに捧ぐ

二年間フランス語を怠けているうちに、サバはca vaにならず鯖にしかならなくなった。これはまずい、と思ってぼそぼそとつぶやく。サバ、サバ。サバーブ(郊外)、サバティカル(長期休暇)、テニスのサーバー(鯖!)、ワインのサーバー(鯖!)。サバのつく…

Dear Girl(s)

Show must go on.

In The Course of Events

20h、研究に行き詰っているところでN氏にお呼ばれ。N氏の部屋は写真と布に溢れて、乱雑ながら(失礼!)落ち着く。フランスのキャバレーっぽい音楽もいい。キノコのソテーやケバップをいただきつつ、あっと言う間にスパークリングと、追加した赤とバカルデ…

It Moves

9h@井の頭公園、サンドイッチの朝食。すっかり秋の風にぼうっとしつつアンジェラ・アキを聴いているうちに池のベンチで眠ってしまった。12時頃起きたらホームレスのおじさんと幼稚園児に取り囲まれていてびっくり。 友人のR君の誕生日。MさんとRさんがケーキ…

Clap Your Hands

水星さんにもらった新宿MAPLIESのケーキを三つ(レアチーズケーキ、焼きチーズケーキ、抹茶のモンブラン)一気食いしたら胸がむかむかする。 city country cityで買った曽我部恵一のautumn mellow mix(著作権的には真っ黒なコピーCD)は今みたら半分以上持…

Saudade

日本語を母語としない人と結婚できるか、という話になった。日本語でさえ、どんなに伝えようとしても伝えきれない、どんなに判ろうとしても判りえない残滓があるのに、それを(自分か相手の少なくともいずれかにとっての)非母語でやっていく自信なんてない…

L'important C'est La Rose

18h30、下北、水星さん。みん亭の江戸っ子ラーメンは名前の割に驚くほど上品な美味しさ(麺の茹で方が上手いから、薄味のスープと実によく馴染む)。 フットサルシューズが欲しいという水星さんとasbeeで靴を見ていたら、学部一年からの友達の女の子にばった…

喪われた(つくせない)他者へ

http://d.hatena.ne.jp/toshim/20061012

Light As A Balloon

夜、エイミーさんと長電話。痛い男の話でしばらく盛り上がった後、全然他人事じゃないと気づいてから笑いが引きつる。眠れない夜はブロッコリーを茹でる。オリーブオイルとローズマリー、キッチンテーブルで読む小説はなぜか入り込みやすい。テヘランでロリ…

Writes of Passage

N先生と修論の相談。ゼミ中、論文とは直接関係ない文脈だが、「プロとして、疲労困憊しているときでも論理的でわかりやすい文章が書けなければダメだ」との発言にかなりショック。考えてみれば当たり前なのだれど、疲れてくるとびろーんとかどーんとか(とか…

I Find Elsewhere

19h0@新宿。Oさんと台湾料理。今年のノーベル文学賞は誰が取るのだろう、とか。因みに今ラドブロークス(イギリスのブックメーカ)のオッズはこんな感じらしい。 Orhan Pamuk 3/1 Adonis 4/1 Ryszard Kapuscinski 5/1 Joyce Carol Oates 6/1 Philip Roth 10/…