バートルビーと仲間たち
体調が悪く頭がまわらないので二ヶ月ほど前に読んだ本をぱらぱらとめくり返してみました。
- 作者: エンリーケ・ビラ=マタス,木村榮一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/02/27
- メディア: 単行本
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ジジェク/アガンベン的なバートルビー観―「I would prefer not to」とは、内実を伴った否定ではなく否定の形式/形式の否定そのものであり、それは問いかけ/呼びかけの裏にあるイデオロギーそのものをコミカルに脱構築する、というような―を考えると、こうした作家像はあまりにナイーブに過ぎるように思われます。けれどこういう本が売れているということは、こうして誰もが「書く」ことができるようになり、文学という制度が死の危機にあえぐ一方で、ロマンティックな作家像はますます強固になっているということなのでしょう。と、眠くって頭がまわらないのであとはリスの写真でもはっておきます。リスかわいいなあ。