20060528
こんにちわ。しばらく日記を書いていなかったけれど、僕は元気です。
色々あって来年からフリーの編集者(いかにもダメ人間っぽい響き)やることになりました。こう書くとかっこいい感じがしますが、どう考えても明日なきフリーターです。実は来月から早くもお仕事で、これからしばらく(三年くらい)働きつつ研究を続けることになると思います。
というわけで読んだものの紹介等は今まで以上に大雑把になると思いますが、これからもよろしくお願いします。
The Case of Peter Pan: Or the Impossibility of Children's Fiction (New Cultural Studies Series)
- 作者: Jacqueline Rose
- 出版社/メーカー: Univ of Pennsylvania Pr
- 発売日: 1992/12/01
- メディア: ペーパーバック
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基本的に以前紹介したJames Kincaidのように「児童文学」がいかに「大人」による「子供」の構築のための媒体だったかを暴きだすというのが本書のプロットだが、むしろ個人的にはマシュー・アーノルド等を引きつつ「ピーター・パン」が19世紀イギリスという「格差社会」において上流/下流の文化・言語の双方の子供に話しかけていたとする五章が興味深かった。
- 作者: ジョアン・コプチェク,村山敏勝,鈴木英明,中山徹
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2004/07/21
- メディア: 単行本
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とは言いつつも、最終的に「対象は存在する」とし、(ポストモダンにおける)倫理の主体を求め続けるコプチェクの立場は、ベルサーニ的なナルシシズムの議論の出口のなさに対する一つの解答になりえると思う。
- 作者: チャールズディケンズ,Charles Dickens,間二郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1997/01
- メディア: 文庫
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